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2017年4月18日 (火)

小わざ 隙間埋めと面出し

今日も1/700扶桑さんです。

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さて、1/700艦船模型キットは結構部品どうしの間に隙間が生じる事が多いもの。どんなプラモデルでもそんなものでしょうが、艦船は戦車などに比べて目立つかもしれません。エッチングパーツを駆使して細かく作り込んでいるのに、アップで撮ると構造物に隙間が見えてガッカリって事も。

この扶桑さんもストレートに組むと高角砲座の辺りに結構な隙間が生じ、この辺の処理で製作開始直後からいきなり手間取ってました。他の部分ではそんなに隙間は無さそうな感じですが。

今日はそんな隙間の対処方法を書いてみます。

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扶桑の支柱と甲板支持構造の間には結構隙間が出来ました。もっとも、顕微鏡でわかるレベルなのですが・・・。

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まず、部品のどちらかにシリコンを塗ります。レジン複製の型を作るあのシリコンです。硬化剤はたっぷり入れます、ほぼ1:1で良い。使う量が微量なので、筆やヘラの先で僅かにシリコンをすくい取り、硬化剤も筆の先につける程度で充分です。出来るだけ薄く塗り広げるので、ほんとに極微量でいいです。小皿の上でそのまんま筆で混ぜてやり、必要なところで薄く塗って硬化を待ちます。1:1で混ぜているので10分程度で硬化します。

注:シリコン攪拌後の筆は直ちにラッカーシンナーで洗ってください。プラが溶けてしまうあのラッカーです、ホームセンターのペンキコーナーで売ってるあれです。ほんとに直ぐ固まってしまうので、念の為に使い古しの筆を用いましょう。私も過去数本の筆をシリコンで固めてしまいましたよ・・・。

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そこにアルテコSSP(今はMr.SSPですね)を適量塗った片側の部品をムニュっと押し付けてやります。場所によってアルテコ液と粉の分量は調整します。粉が少ないと流れやすくなり余計なところについてしまう恐れがあります。逆に流れやすさを利用する事もある。この写真のような部分では粉多めのほうが良い。

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アルテコが硬化したらスポっと外します。アルテコ瞬着パテはシリコンにくっ付かない。そして外した後で切削と研磨で仕上げてやりますとご覧のとおり。気持ち良いですね。なに、「そんなとこ気にするなよ」ってか?

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この技法は外した後の切削と研磨が鍵となります。残念ながらお手軽な技法ではないのです。今使っていた工具を全部並べてみました。

上から、デザインナイフ。これが主力です。常に刃の鮮度を保つ必要があるので我が家では替え刃の消耗が激しい。

次がハセガワのトライツールのノミ。もう長い事使ってます。刃は時々砥石で磨いてます。

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シャーペンみたいなものがガイアノーツのスティック砥石。これはその時々に必要な形に削って使用してます。四角いまんまだとたいして細かい作業は出来ませんが、細く削ると性能は一変します。リューターや耐水ペーパーで簡単に削れますぞ。

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ピンバイスに挿してあるのは真鍮線から作ったノミ。
これは0.5mmの真鍮線ですね。太さを変えて数種作っています。よくゴミと間違えて捨ててしまいますが、タダ同然なので惜しくは無い。また、真鍮は軟らかいのですぐに磨耗する。作った時は先端が真っ直ぐだったのですが、プラやパテが相手でも結構磨耗して丸くなってきた。

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そして、どこのメーカー製かもはや記憶が無いエッチングのスジ彫り工具を砥石で削ったノミ。ステンレスかな?さすがに耐久性は上がります。いい切れ味になると嬉しいものですな。スジボリ堂さんのタガネを買ったほうが精度切れ味は良いと思いますが種類を揃えると結構高価ですし、いつか揃えねばとも思っていますが無くてもなんとかなってしまっている・・・。

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耐水ペーパーもナイフに次いで主戦力ですね。ピンセットで掴んで使用します。ただし、小さなモールドを相手とする場合は、少し手を加えて使用しています。まず、台紙を剥がします。剥がせるんですよ。模型誌などでも紹介されているかもしれませんが、私はある日ふと剥がせる事に気が付いた。

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厚みがあると小さく折り畳めないのです。薄く出来ないか?と、極小世界に生きる人々はある日これに辿り着くのでしょう、必然的に。面出しに用いる場合は当て木を挟んでやります。画像では0.14mmのプラペーパーを挟んでいます。分厚いでしょう、顕微鏡ではこう見えるんですよ。

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扶桑の羅針艦橋。こうやってブルワークなどの面出しに用います。この窓くらいの大きさの面出しヤスリを作った事もあります。ピンセットの先が入るところであれば、かなり狭いところも磨けます。

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他にアクリルブロックに両面テープで貼り付けた耐水ペーパー。大きな部分なら大きな面出しヤスリで良い。私は各種アクリルブロックを愛用。

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上部艦橋。こうした構造物の平面出しに良いですね。1/35おっさんの靴底を平らにしたりとか。

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これも耐水ペーパー。先端をナイフ状に斜めにカットしているのがお分かりでしょうか。片刃のナイフ状にスパッとカッターで切ってます。これは甲板と構造物の間のキワのような部分をさっと撫でる時に用います。1/35フィギュアの目鼻口を磨く時もこれですね。当然ピンセットで摘んで使用します。ペーパーを指で摘んで磨いた記憶はここ何十年か無いですな、そういえば。

以上が表面仕上げの道具達です。これらは美少女フィギュアでも戦車でも全く同じですねぇ。むしろエロフィギュアの原型製作から編み出した技法ではなかろうか(笑)。

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で、そうやって各部を調整し、ついにサフを吹く時がやってきました。台所洗剤で洗ってやります。私はヤスリがけが多いせいもあってか、とにかく洗うんですよ何でもかんでも。艦船模型まで洗う時が来たかと。この行為も美少女フィギュアを作る時の癖みたいなもので。スケール物もそのまんまですわ。

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サフを吹いてほっとしてます。だいたいキレイなようですが荒いところが見付かれば細かい番手でさらっと磨いておきます。#1200か#1500くらいで。

そしてその後に手すりを取り付けますが、手すりが邪魔でリノリュウムや木甲板のところが塗りにくいかな?どの段階で塗装するかのう~。

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オマケのネタ。舷窓の庇の作り方です。今回はキットを純正エッチングパーツを使ってキレイに仕上げるという狙いで作っていますので、高解像度、超絶リアリティは望んでいません。舷窓の庇もキットの庇のモールドに近いものにしています。プラペーパーでの製作手順はこんな感じ。構造物に貼り付けた後でまた研磨して曲線をある程度キレイにしてやります。接着はアルテコ液で仮留めの後、流し込みタイプのセメントでガッチリと。

キットの庇は今の艦NEXTほどの優れたモールドではなくちょっと野暮ったいし、成型の抜き方向の都合で歪んでいる場合もちらほら。こうやってほんのちょっとだけ整えてやると良いかと。

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完璧を期すなら以前考案したこの技法です。これは命削ってフルスクラッチする時にやりますか、わはは。これを複製して構造物に開けた穴に挿していく方法を考えています。いちいち一個ずつ真鍮から作っていては無理。

こういうプラパーツをどこか出してくれないかな。エッチングの舷窓は壁から浮いてしまうでしょう。貼り付けタイプではなく埋め込みタイプの舷窓パーツ、どうですか?ナノドレッドで。

需要は無いな。

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