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2018年7月 1日 (日)

大和その6 旗竿

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6月の大和建造記録。旗竿でございます。
旗竿と空中線支柱が0.2mm、支柱のステーが0.15mmの真鍮線。

進捗はこれだけです。だんだん製作ペースが落ちてきました。ま、フィギュアも作らねばなりませんし、考証の時間もそれなりに必要で、また艦NEXTと戯れたりしておりましたし・・・。

さて旧海軍艦艇模型における旗竿ですが、地味な艤装品であるためかあまり深く研究されている気配はないですな、私の知る限りにおいては。とくに1/700においては真鍮線で三脚を立てて旗をくっ付けてお終いって事になってしまうと思います。それもやむを得ぬ事と思いますが、一度旧海軍の旗竿を調べてみるのも一興。

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細部が分る写真を集めてみました。艦によっていろいろありますねぇ。空中線支柱と旗竿が分離したタイプと一体化しているとしか見えないタイプに大別出来るかと。呉に現存する陸奥の艦尾旗竿は空中線支柱はオリジナルのようですが、旗竿は腐食の痕も無く長さも短いので模造品でしょう。引き揚げ時の写真では旗竿の存在は不明瞭でした。

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これらの情報に基き簡単に作図してみる。大和の艦尾旗竿はかなり長い。1/700で15mm程と判定しましたが、諸々バランスを取って若干短めにしました。それが最初の写真です。キットの部品よりちょいと長めと言った程度です。

そこにごちゃごちゃと小さな部品が付きます。まず、艦尾停泊燈が頂部の滑車で吊り下げられ下方には艦尾燈がある。そして十字型の信号燈が加わる。

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まず停泊燈から。これは夜間のみだそうですから製作は滑車と索だけで良い。0.047mmのリギングで索を、取り付け環を真鍮で。ともに加熱して曲げやすくしてあります。結構ちっちゃく曲げる事が出来ます。ピンセットは研いで改造してあります。

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次に信号燈。これは21号電探のPEを加工しました。これにプラの小片を付けてやれば信号燈に見えるでしょう。先のリギングの滑車部分にはアルテコを盛って滑車らしく仕上げます。

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が、0.047mmリギングと言えども二つ折りにして束ねるとかなり太く見えてしまう事に気付く。索は2本降りて来て竿のクリートで結んでいるのですが、ここは1本にデフォルメしなくてはならないようです。より細いリギングを用いても上手く行くかどうか。0.033mmの鮎釣り糸があるようですけど・・・。

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旗竿と空中線支柱の連結金具を作る。加熱した0.05mm真鍮板をさらに薄くスライスしてどうにかこうにか出来ました。折り畳んでいるだけで接着はしていません。折り畳んだところが丁度ヒンジに見えてよろし。

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そしてクリート。これを旗竿に彫った溝に巻き付け瞬着で固定し研磨仕上げ。旗索をここに引っ掛けて結び目らしき表情を与える作戦。

なんとかなりそうですが、こうした表現が必要か否か思案中です。索を瞬着でイモ着けするよりは雰囲気が出ると思いますが、1/700ではもっと簡素な表現で充分かもしれず。そんなところで6月は終わりました~。

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考証タイム。大和艦尾旗竿は分離タイプとしました。この写真で何となくそのように見えましたので。ステーが支柱に連結する部分で旗竿が折れて見えますので、おそらく分離タイプかと。

十字の信号燈もそれらしき物が見えます。しかし艦尾燈との場所の折り合いが付かず困っています。艦尾燈らしき物はどれかよく分りませんし。なんとかでっち上げるしかないでしょう。

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素朴な疑問をいくつか。
旗竿を作っていて倒す時にステーと干渉してしまう点が疑問でしたが、ここに答えがありました。片方のステーを連結部で外しておけば良いのです。なんだそんな事かと呆気に取られた一枚。難しく考え過ぎでした。

そしてこの写真もそうですが、旗竿がみょうに暗く写っている写真が少なくない。皆様は考えた事がおありでしょうか?旗竿の材質を。私もずっと鉄製だと思っておりました。本当にそうだろうかと素朴な疑問が浮かびました。

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足柄。こちらは旗竿が暗いというよりも空中線支柱が明るいと申せましょう。白黒写真で旗竿の材質や色を云々言うのは無理というもの。

手摺りなどがみょうに明るく写っている例もあります。退色具合の違いか、無塗装亜鉛鍍金状態か、何とでも想像は出来ますが結論は得られない。

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こちらは霧島と山城の艦首旗竿。金具の様子がある程度読み取れますが材質は分りませんね。

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大和の艦首旗竿はどうも分離タイプでは無さそうです。倒せるようには見えません。呉の1/10のように表現するしか無いでしょう。海底で得られた情報から空中線支柱もヒンジで倒したり分解出来たりする構造には見えません。ガッチリ固定しているのでしょうかね?

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現存する陸奥の艦首に残る旗竿のスケッチ。検索すると画像が出て来ると思いますのでご確認あれ。このように嘴状のソケットが残っていて驚きました。棒をリベットかボルトで固定する構造のようです。旗竿が木製の為に腐食して無くなっているのかと思いましたが、金属の棒でもこの構造で連結は可能で、むしろクリートの接合を考えると金属製のほうが好都合。しかし木製でもクリートは取り付けられそうです。

フランス海軍は今でも木製の旗竿を使っているとの情報を頂きました。灰色の中で彩りを添えており、模型映えするものです。旧海軍艦艇でもそうした表現があると面白いと思ったのですが。

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写真がだめなら文献です。ようやく辿り着いたのがこれ。材質は木と書かれております。雁は元は水雷艇らしくそれなりに大きな船ですが、戦艦に比べたら小船です。小船なら木製の旗竿もありましょうが戦艦の旗竿は長大です。木製で大丈夫なのか?昔の船はマストも木ですけどね。この資料だけでは何とも言えません。

他に三笠の旗竿も調べてみましたが現存する物はオリジナルなのか否かまだ結論に達しておりません。旗竿の詳細が分る戦前の明瞭な写真は少ないようで。

また、旧海軍の教本に『室内等の木具には「ゴムラック」「フレンチポリシ」、木具一般には「洋漆」「黄蠟塗具」を用いて光沢を付す』と書かれているとの情報も教えて頂いたのですが、この方面からも旗竿の材質がどうであったかは分らず。

戦前の絵葉書も調べてみました。茶色のものと軍艦色のもの双方見られます。茶色のものは単に絵の彩から塗られたとも考えられ、あまり信用は出来ませんねぇ。

駆逐艦など小艦艇はおそらく鉄製でしょう。戦艦は威容を示すため特別豪華な見た目の木製漆塗り仕上げ、またはニス仕上げでつるつるピカピカしたものかも・・、と探求してみましたが決定打は無く、模型では従来通り軍艦色で塗るのが無難と結論。ただ少し暗い灰色にしてみましょうか。

ではまた。
7月はフィギュアのネタも書けると良いのですがー。

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しぬるごつ面倒な・・・。

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